ロシア国籍、子どもの国籍、国籍喪失、国籍取得手続き、国籍選択、二重国籍、国際結婚について
 
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国籍の法務Q&A
国籍の法務に関して、専門の国際行政書士(あさひ東京総合法務事務所所属)がQ&A形式でお答え致します。ロシアの場合については、Q12に詳述しております。

Q1: アメリカでは生まれた場所がアメリカなら、アメリカ国籍を取得しますが、日本ではどうですか?
A1: 日本では生まれた所が日本かどうかではなく、親の国籍が日本か否かで決まります(原則。例外、国籍法2条3号。なお、最二小判平7・1・27。)。
もし、アメリカのように生地主義を基調としていれば、「在留特別許可」のかなりの部分が不要になるでしょう。たとえば、生まれながら日本国籍を与えられるのであれば、日本人には「在留資格(ビザ)」は不要である以上、その子どもに関しては「オーバーステイ」の余地は無くなります。
※なお、日本とロシアの国籍(または外国国籍ないし外国旅券を取得したことによる日本国籍喪失)については、Q12をご覧下さい。

Q2: 私は夫婦双方が外国人ですが、今度子どもをもうける予定があります。何とか子どもに日本国籍を与える方法はないですか?
A2: そのままでは日本国籍を取得することはありません。方法としては、出産前にあなたが帰化することが考えられます。

Q3: 私たちはオーバーステイの夫婦ですが、子どもを出産したときに役所には届け出しませんでした。摘発されるのが怖いので・・・。この子どもの国籍はどうなるでしょうか?
A3: 放置すれば、その子どもは「無国籍」になり、どこの国からも保護されないことになる場合があります。

Q4: 子どもが無国籍になると困るので、親戚の夫婦の子どもとして届出することにしました。これで安心ですよね?
A4: 刑事責任としては、公正証書原本等不実記載罪で処罰される可能性があります。なお、協力者は(共謀)共同正犯または従犯です。他方、民事上はその子どもの将来の法的地位が不安定になり、トラブルの原因になります。

Q5: 摘発されるのも子どもが無国籍になるのも困ります。ではどうすればいいのですか?
A5: 正しい法律上の手続きを採ってください。入管法等に詳しい人に相談することです。

Q6: 国際結婚すると、子どもは当然に二重国籍になると友人から聞きましたが本当ですか?
A6: 「生来的に」外国籍も取得していない場合、当然には重国籍にはなりません(たとえば、ロシアの場合、日露カップルの子が日本で出生すると、「生来的に」は外国籍を取得しません。)。たとえ「生来的に」外国籍も取得した場合であっても、国籍留保の手続きをしないと、日本国籍を失います。期限があるので注意してください。

Q7: 私は日本人ですが、妻との関係が冷え切っており、現在、ある外国人と内縁関係にあります。ちなみに妻の側も本国に夫がいますが、離婚の交渉中です。妊娠中に役所に行きましたら、内縁の妻の側が独身でないといけないとか何とかよく分からないことを言ってましたが、昨日、彼女との間に子どもが生まれました。日本人の子どもは日本人になるという話を友人から聞きましたので、早速この子を、自分の子どもであると、役所に申告する予定です。出生届けというのは、生まれた後にするものですから、大丈夫ですよね?
A7: その子どもは、原則としてその状態では日本国籍は取得できません。つまり、日本国籍を与えたかったのであれば、その子どもにつき「胎児認知」する必要があったのです。

Q8: そんな法律があったとは夢にも予想しておりませんでした。日本人同士の内縁関係と同じように考えていたのです。どうすればいいのでしょうか?もうだめなのでしょうか?
A8: 出生後3か月以内に親子関係不存在確認の訴を起こし、家裁での審判が確定後14日以内に認知の届出を出す必要がああります。
なお、このような事案においては、胎児認知の届出が不受理になることがありますが、不受理なら不受理で、不受理証明を得ておいてください。

Q9: 胎児認知とは何でしょうか?
A9: 胎児認知とは、胎内にある子を認知することであり、母の承諾が必要です。国際結婚の事実婚の場合に問題になり、この場合、認知された子は出生により日本国籍を取得します。
これは国籍を取得するうえで、非常に重要ですが、一般にはあまり知られていません。その結果、多くの日本人の子どもたちが「外国人」と扱われて、在留資格を問題にされたり、あるいは無国籍になっています。特に、外国人は在留資格が必要であり、国籍付与が急務な場合があります。国際結婚されるかたは、入国管理局、法務局、区市町村の戸籍課・外国人登録課、本国の大使館・領事館、本国の外務省、本国の区市町村、日本の外務省、日本の在外公館、家庭裁判所、等が複雑に絡み合うことに注意しておいてください。

Q10: 出生後の認知は無駄ですか?
A10:  準正がありますから、無駄ではありません。なお、認知のみでは不十分としつつ、準正による国籍付与を可能にしたのは、認知のみでは仮装認知の危険が大きくなるからです。

Q11: 私は日本人ですが、配偶者が某国に帰化したところ、法務局に自分の子どもが日本国籍を喪失したので、手続するようにと言われました。本当でしょうか。
A11: 実例で、法務局の過失だったことがあります。危うく国籍喪失の手続をする一歩手前でした。日本で一番詳しい行政のはずの法務局が間違えてしまうくらい、国籍は難しい事案があります。その件では、過去の行政先例や通達や専門的な文献を調査のうえ、上申書を作成する必要がありました。結局、法務局から当事者の面前でお詫びの言葉も頂きましたので、どちらの法務局かは、名誉のため、公開は控えさせていただきます。

Q12: ロシア国籍の親と日本人の親(両者が婚姻しているものとします。)の間に生まれた子どもの国籍はどうなりますか?
A12: この問題については、きちんとした経験・能力のある法律専門家が、従来、正確に説明したことが全くありませんでした。以下は、あさひ東京総合法務事務所の代表行政書士による日本で初めての法的説明になります。いかなる法律学の大学教授ないし専門家であっても、下記の私の検討よりも詳しく検討した例はありませんし、ロシア法の理解も必要なので、今後もこれ以上のレベルの解説は出てこないでしょう。。※なお、現行の法令の説明であって、過去の法令を対象にしたものではありません。また、以下の話は、ロシアの話ですが、他の国の場合でも似たような場合はあり、当てはまる事例があることを付言致します。

○ロシアで出生するか日本で出生するかが運命の分かれ目
ロシア国内で生まれた場合、(日本国籍留保により)生来的に日露二重国籍になります。一方、日本国内で生まれた場合、生来的には、二重国籍にはなりません。これは「現在の」ロシアの国籍法においては、その場合には、生来的な国籍付与を認めていないからです。これはロシア連邦国籍法では、「出生によるロシア連邦国籍の取得」として、以下を要件にしているためです。「父母の一方がロシア連邦国籍を有し、他方が外国人であるときは、子がロシア連邦の領域内で生まれた・・・こと。」
もっとも、ロシアの国籍法では、このような子どもにつき、在日ロシア大使館において、ロシア国籍を容易に与えています。しかし、これは生来的に付与したものではなく、あくまでも出生後に事後的に付与する形式になります。つまり、日本の国籍法では、これはロシア国籍への帰化ないしロシア国籍取得を意味します。この結果、日露夫婦の子どもが日本で出生した場合に、在日ロシア大使館で、ロシア旅券を得た場合、日本国籍法11条1項の「日本国民は、自己の志望によつて外国の国籍を取得したときは、日本の国籍を失う。 」にそのまま該当することになり、日本国籍は自動的・瞬間的に喪失します(実務・通説)。ロシア旅券を得るということの意味は、ロシア国籍を得るという意味です。親のロシア国外旅券の子ども欄に写真だけ貼っているような場合であったとしても、ロシア国籍を得ていることに他なりませんので、注意が必要です。以上は私の個人的見解ではなく、日本の法務省・法務局・外務省・在日ロシア大使館の各々の高官レベルの職員の共通一致意見ですので、ご注意下さい。但し、窓口で対応されている知識不足の職員ですと、間違ったことを言う場合が「非常に」多いです。たとえば、東京のロシア大使館では、以前は二重国籍になると案内していたにもかかわらず、現在は、領事受付窓口の掲示板に、ロシア国籍を得ると日本国籍を喪失しますと書いているとのことです。法令が変わったわけではありません。ロシア大使館もようやく事実を知るに至ったということです。

○間違った理解をしている職員の説明で勘違いする夫婦が多数
ところで、外国政府(日本政府職員ですら誤解している人が存在するのに、外国政府ならなおさらのこと。)や市役所はもちろん、地方法務局レベルですと、この問題については、間違った回答をしてしまう場合もあるようです。それでは、テイハンの『戸籍六法』をお読み願います。その巻末付録に「出生による国籍取得に関する各国法制一覧」というものがあります。そこのロシアの欄をご覧下さい。「両親の・・・他方が外国籍の場合、国外で出生したときには(ロシア国籍を)取得しない」という趣旨で説明されています。つまり、日本で出生した日露夫妻の子どもは、出生と同時にはロシア国籍を取得しないという解釈が戸籍実務で決まっているのです(なお、日本とロシア以外の国で出産した場合は、ロシア側からすれば「外国」そのものですので、「外国」(ロシア連邦領域外)であるところの日本で出産した場合と同じです。つまり、出生と同時に(自動的に)はロシア国籍を得ることになりません。)。そして、外国に「帰化」すれば、日本国籍は喪失します。そうした子どもが在日ロシア大使館で旅券を得る行為は、帰化行為に他ならず、日本国籍は喪失します(日本国籍法11条1項)。なお、これは未成年であっても同じです。親の法定代理権の行使で外国に帰化した場合、日本国籍は喪失します(日本国籍法11条1項)(実務・通説)。この点、在日ロシア大使館でのロシア国籍取得申請は、ロシア人親側だけの申請行為だと勘違いされている人もいるようですが、日本人側の親の同意書への署名も要件になっていますので、明らかに親権者双方の代理行為であり、日本国籍法11条1項に該当しないという抗弁は成り立たないと解釈されています(戸籍実務)。
但し、一部の法務局では、国籍喪失届を審査する際、誤って、「喪失しない」と回答したりしています。しかし、ここで注意して下さい。その判断というには、その地方の法務局の職員の、その時点での間違った判断に過ぎません。たとえば、将来、外務省ないし旅券センターが国籍喪失を発見したらどうなるでしょうか。既に長年不法滞在(や不法入国)をしてしまっていることになるのです。ですから、地方の法務局だけに聞いても不十分なのです。
以下は、外務省旅券課職員の発言そのまま引用します。「・・・ロシアの場合ですと、日本出生、生後にロシア国籍(旅券)取得の案件で、日本国籍を喪失すると法務省は回答していますよ。間違いないです。・・・」(外務省旅券課職員) そもそも、「喪失しない」という「噂話」は、当事者が、市区町村や一部の地方法務局へ、個別の事情をきちんと説明しないで、ちょっと電話で問い合わせただけで、そのうえで、法務局側が、きちんと調べないまま安易に、法務局職員が「喪失しない」回答しているケース、あるいは、外国側の大使館の職員のうち、よく分かっていない知識不足の職員が、問い合わせに回答した際に、「喪失しない」と回答しているケース、だけであり、きちんとした手続きに載っかったケース、きちんと調査されたケースで、「喪失しない」との結論になったケースは、日露の現行法では、一件も確認されていません。インターネットの投稿の掲示板や友人の話を鵜呑みにしているのは最悪です。なぜかといえば、日本人とロシア人の夫婦の場合、日本人側はこの問題については、あまり深く調べていないにも関わらず、外国人側配偶者の意見を鵜呑みにしている傾向にあります。ところが、その外国人側配偶者は、友人の同じような境遇にある人の意見を鵜呑みにしています。そして「大使館の人が二重国籍になると言っていた」という噂話が一人歩きしています。仕事で忙しいのは分かりますが、子どもの国籍という大事なことですから、妻や夫に任せず、まずは、日本人側がきちんと調べることが大切です。
なお、行政書士の私は、以下を確認済です。東京法務局戸籍課(日本で最大規模の地方法務局)の5~6人の意見が一致し、また、外務省旅券課のベテラン職員+中堅職員+若手職員ら全員意見一致、及び、法務省民事局民事一課のベテラン職員も同じ結論であり、現在の日本政府の公式見解では、国籍喪失の結論は、100%確かです。日本側は、外務省、法務省、法務局、入管の四者の一致した意見で「国籍喪失」、なのであって、結論は出ています。

○世間一般の「常識」とは違う
日露夫妻の子どもが、日本で出生した後、駐日ロシア大使館でパスポートの申請=ロシア国籍の申請をして、ロシア国籍許可証明書やロシアパスポート、あるいは、母親の国外旅券の子ども欄に子どもの写真を貼った場合に、重国籍になるかどうかにつき、以前は、駐日ロシア大使館では、重国籍になると案内していた時期がありました。これも混乱の背景かもしれません。それが今では、東京の駐日ロシア大使館の領事部の掲示板に、日本国籍を失いますよ、と注意を促す掲示を貼り出す立場に変わったわけです。では、駐日ロシア大使館は昔から本当に「重国籍になる」と考えていたのでしょうか。実は私は覚えているのですが、以前(もう何年も前の話で、まだ今ほどは、日本国籍を失うという話が明らかにはなっていなかった時期です。)、ある案件で、駐日ロシア大使館の職員、それも法務担当という職員の発言を聞く機会があり、その際、なんとその職員は「日本国籍は失いますよ。」とハッキリ言われていたのです。つまり、領事部で受け付けされているような、窓口の職員レベルはともかく、法務の責任者は、前からご存知だったということです。日露カップルなら、もうおわかりだと思いますが、ロシアなら、このような事象は当たり前のことでしょう。ロシアには「FMS」(Federal Migration Service)という日本の入管のような機関がありますが、そこはもっと酷いという話も聞きます。私は長年入管を専門にしていますが、日本の外務省も、入管も、法務局も、ロシアの駐日大使館も、露のFMSも、ちょっと聞いてみるだけでは、正直、何も分からないとしか言いようがありません。ちょっと電話で聞いてみて、分かったと判断するのは最悪です。相当な法律に関する専門知識と気合いを入れて、かつ時間をかけて、しかも経験を活かして反復的に調査し、根回し等も含め、考えられることをほとんど実行しないと、今回のような「話が違う!」という事態になります。これは忠告ではなく、事実です。実際、今回、国籍を喪失したわけで、まさにそうなっていますね。
要するに自分自身が注意するしかないのです(但し、私は日露カップルで、この問題を自分で法令を調べて、事前に気づいたという夫妻を知りません。事前に気づくのは、正直、無理だと思われます。)。そして、今回のこの問題は、日本の国籍法とロシアの国籍法の両方を理解している必要があるため、各々の国の公務員が役には立ちません。なぜなら、日本の公務員は日本の法律、ロシアの公務員はロシアの法律しか、自分の仕事ではないためです。まして行政が自国の法律すらきちんと管理運用しているのか怪しいご時世ですから、他国の法律など関知するはずがありません。
さて、現行法での解釈はもう決まっており、最近では、いよいよ外務省、法務省、及び入国管理局が本腰入れて、摘発というか、法律に違反した行為を見つけるようにしてきています。
よくアメリカに帰化すると、日本国籍を喪失するという話を耳にしたことがありませんか。外国国籍を取れば、日本国籍は失います。日本国籍を喪失することを知っていたかどうかは、全く関係ありません。日本国籍喪失を知っていなくても、日本国籍は失います(法律を知らなかったので、二重国籍になるなんておかしいですからね。)。上記に書いたことはそれと全く同じことなのです。もしロシア国籍法が、日本で出生したダブルの子どもにも生来的にロシア国籍を付与しているなら、この問題は生じないのです。しかし、「生来的にはロシア国籍を付与しない」のです(ロシア国籍法 37条1項「ロシア連邦国籍は、以下の日から取得される。・・・その他の場合は、ロシア連邦国籍を所轄する機関が当該の決定を下した日。」)。
この点で、「子どものうちは、20歳までは、重国籍を認めると聞いた。」と言う方も多いですね。しかし、それは、生まれながらにして、外国の国籍を得たケース等のことを念頭に置いていますので、こういうケースは適用対象ではありません。要するに、国籍の問題というのは、世間一般の常識とはずれている側面があって、簡単に喪失するのです。

○ロシア国籍法には旧国籍法と現行国籍法の両方があります
インターネットにあるロシア国籍法の日本語翻訳文は、現行国籍法のものです。この翻訳文は、正確に言いますと、ロシア語原文ではその後改正されており、条文の配置が変わっていますので、ネットにある翻訳文だけ読んで手続に用いることのないよう、御注意下さい(特に、法律専門家の方々、御注意願います。ロシア語の原文をお読み下さい。)。現行国籍法は、2002年国籍法、旧国籍法とは、1991年国籍法(以下、「旧国籍法」といいます。)とされています。時々、お客様からご質問を受けるのですが、2002年の現行国籍法以前に日本で出生した子どもはどうなりますか?という点です。結論から申しますと、基本的に同じであって、一般的に言って、日本国籍を喪失されているのが通例と考えられます(が、正確に判断するには個別の事情を確認する必要があります。)。
ちなみに、法律専門家向けの業界誌であり、かつ戸籍関係の法律雑誌では最高のものだと言える『戸籍』誌に掲載の記事では、(たまたま)ロシアの現行国籍法ではなく、旧国籍法を取り上げていますが、「日本国籍喪失」という結論となっているのは周知のとおりです。実務的には、現行国籍法の案件のほうが多いでしょう。インターネット上をみると、一部のサイトで、現行国籍法の事例設定なのに、旧国籍法で解説しているものがあります。これは、法律専門家向けの業界誌である、『戸籍』誌に掲載の記事が、旧国籍法の設定だったためです。私からすると「この(法律家の)先生は、『戸籍』誌を書き写しただけですね。」と分かるわけです。どうして私はここまで詳しいのかと申しますと、ロシアとの関わり方が、普通の(法律家の)先生方とは全く違うためです。
ついでに、戸籍関係の法律雑誌では最高のものだと言える『戸籍』誌の間違いを指摘しておきましょう。『戸籍』誌といえば、法務省の「最高頭脳」が全力で作る法律雑誌です。それに間違いがあったら、日本中の法務局職員と市区町村職員が、現場で血眼になって熟読する基本書なわけで、大問題ですね。その『戸籍』誌の記事で、「・・・2002年7月1日以降に、一方の親がロシア国籍で、一方の親が外国籍である両親からロシア国内で出生した子は、ロシア旧国籍法第12条B項の規定により出生に伴いロシア国籍を取得します・・・」とある箇所があります。これは文脈上、「旧国籍法」ではなくて、「現行国籍法」の間違いではないですか。2002年7月1日に「現行国籍法」が施行されているとされているわけですから。それと、「第12条B項」という表現が気になります。「B」は英語の「B」ではありません。露語の「B」(ヴェー)です。露語アルファベットで言いますと、三個目です。原文は当然ながら露語アルファベットです。ここで、奥田安弘教授らの翻訳文を拝見すると、露語の「アー」「ベー」「ヴェー」を翻訳では英語の「a」「b」「c」に置き換えています。これはなるほどな、という工夫です(ただ、それだと、「B」が紛らわしいほか、露語の「C」と英語の「S」と紛らわしい等の問題があるので、翻訳するなら、号数は「ア」「イ」「ウ」等で翻訳したほうがよかったのではないでしょうか。)。ところが、『戸籍』誌の記事では、単純に「第12条B項」と書いています。キリル文字を意識して使っているとは思えない文面でしたので、無意識に英語の「B」と誤認されているのでしょう(仮にキリル文字という意味で用いている場合、その旨、付記するべきです。)。加えて、「第12条」は「第1項」、「第2項」の区別がありますから、「第12条1項B(ヴェー)項」が正しかったはずです。さらにまだあります。戸籍』誌の記事では、「・・・子が出生に伴いロシア国籍を取得しなかった場合、ロシア国籍法第14条第6項Aに規定する手続に則り、両親の合意文書による申請に基づき、ロシア国籍を取得することが可能であると規定されています。・・・」と解説されていますが、「両親の合意文書」は、「旧」ロシア国籍法第15条2項にはそういう表現がありますが、2002年ロシア国籍法では、これは「他方の親の同意」に変わっていますから、不正確です。実際に、ここ数年の扱いで、駐日露大使館で手続すれば分かりますが、日本人側の親の署名は、ロシア人親側の署名とは物理的に別個の紙面に、同意(サグラァスィェ)という形式で記載します。実際に駐日露大使館で出すこの同意(サグラァスィェ)書の文面は、「ザイヴリェニィェ」(「陳述」とか「申請」等の意味)というタイトルで、「・・・私こと日本国籍者 ****(旅券番号******、西暦20**年**月**日に日本国外務省で発行)は、私の子どもである****(西暦20**年**月**日出生。旅券番号*****、西暦20**年**月**日に日本国外務省で発行)が、ロシア国籍を取得することにつき、反対しない。・・・」、とロシア語で記載されてあるものに、日本人側がサインするだけです。2002年ロシア国籍法第14条第6項a号のキーワードは、同意(サグラァスィェ)」であり、「両親の合意文書」ではありません。細かいことを言っているようですが、こんなことでも、『戸籍』誌を元にした情報を一般の方々がお読みになり、誤解された状態で、めぐりめぐって私にご質問されるケースがあるので、指摘致しました(なお、『戸籍』誌の間違いは他にもあるかもしれません。)。
・・・以上、この『戸籍』誌の記事を読んで感じましたのは、やはり日本の公務員にロシアの法令を解説頂くのは限界がある、ということでした。実際に経験した人にかなうわけがなく、机上で書いているだけなのです。「最高頭脳」でこれですから、末端は言うまでもありません。

○「日本国籍を喪失したことを一生隠そう。」は「正しい」のか。
さて、これに対し、このこと(日本国籍喪失の事実)に気づいた人のうち、一部の人は「日本国籍を喪失したことを一生隠そう。」と考えている模様です。ただ、一生隠すのは無理かと思いますし、危険過ぎます。理由は以下のとおりです。
最近では、外務省、法務省、入国管理局、及び、パスポートセンターが、国籍喪失者狩りのようなことを、少しずつ始めるようになってきました。具体的には、旅券更新時、及び、出入国時に、旅券等をチェックするわけです。一般に、「自称二重国籍者」の場合、日本出入国時に日本旅券、外国出入国時に当該外国旅券を用います。しかし、日本旅券に相手国の出入国証印が押捺されないために、日本旅券を見れば一目瞭然で、「外国の旅券を行使しているな。」と推定できます。これまでのところ、日本の出入国時の入国審査官による摘発は、あまり多くないようですが(但し、最近、空港での摘発事例が出ているのを複数聞いています。)、法理論的には、簡単に摘発可能であり、いつ積極的な摘発に転じてもおかしくありません。日本旅券を提示しないと出入国できないのですから、これを一生隠すことなど無理な話です。国際家族の子どもが、一生、出入国しないのですか?という話になってしまいますので、あり得ないでしょう。
一方、旅券を作成する外務省による摘発は、主に旅券を作成ないし更新するときのチェックで行います。旅券を作る場所は、在外公館と、日本の旅券センターの二種類あります。在外公館で更新する場合にせよ、日本の旅券センターで更新する場合にせよ、外国国籍の有無を発見するために、職員が旧旅券をチェックするのが通例になってきています。また、旅券申請書に、外国国籍の有無等を問う欄もあります。これに対し、一部の人は「外国国籍を持っていないと言おう。」と考えている模様です。しかし、旅券の虚偽申請は、偽装結婚並みに重い犯罪に該当しますから、大変に危険な犯罪行為です。子どもを犯罪者にするなんて、考えられません。

○自分の子どもに何をさせているのかを正確に認識すること。
ここでそうした方々がどのくらい危険なのか指摘致しますと、やっていることは「外国人の不法入国者」、「犯罪者」と全く同じことです。つまり、もう日本国籍者ではないのですから、「外国人」なのです。外国人は日本に在留するためには、「在留資格」が必要です。在留資格がないのに、在留しているのは、「不法滞在者」そのものなのです。日本国籍者でないのに、「外国人」が、日本国籍を装って、客観的に無効な日本旅券を行使し、入国管理局も欺罔して出入国し、外務省から虚偽の申請で日本旅券をだまし取り、市区町村でも、日本の戸籍に不実の記載をし続けているのです。これは逮捕されてもしようがないほどの連続的な犯罪行為なのですが、実感がない方は、「外国人」がそういう行為をするとどういう犯罪になるのかにつき、「警察庁」に電話でお尋ね下さい。
法的には国籍喪失後、出入国していない場合には、不法残留。出入国している場合には、不法出国+不法入国になります。私たち日本人の親が、この問題を考えるとき、どうしても考えてしまうのが「日本人の子どもなのだから、特別なのでははないか。不法残留や不法出国や不法入国にはならないのではないか。」、という思考です。結論からいいますと、その思考は間違っています。「不法残留や不法出国や不法入国にはならない」ということにはなりません。子どもたちは、入国管理局にて、「不法残留」又は「不法入国」として扱われますし、その「違反歴」、「違反者」の記録は永久に残ります。かわいそうな話ですが、現実です。繰り返しますが、これは私個人の意見ではありません。私は行政書士としては、この問題に関しては少し特別でして、民間人はもちろん、公務員を含めたとしても、日本で一番知り尽くしている立場にあります(最近、『戸籍』誌や『戸籍時報』誌に、このテーマが特集されましたが、それ以前から関わっており、普通の法務局職員以上に知っています。)。

○本人の住民票が抹消されます。
市区町村では、国籍喪失手続完了に伴い、本人の住民票が抹消されます。外国人登録制度が消滅し、住民票制度に解消された現行法では、中長期滞在者以外は住民票に登録できないため、結果的に住民登録制度に結びつけられた区役所での行政事務の全てが停止されかねない状況になります。たとえば、健康保険、乳幼児医療証、予防接種、健康診断、児童手当、保育園の助成金等です。この問題は、各々の市区町村の裁量により、処分が左右される側面があります。一方、国籍喪失手続完了から在留特別許可がなされるまでは、住民登録できません。したがって、国籍喪失手続~在留特別許可までをいかに短時間で行なうかも重要になります。ゆっくりやっていると、子どもの権利が侵害されるおそれがあります。

○日本国籍が無かったという「法律効果」は遡及します。
国籍喪失時に遡ります。どういう意味でしょうか。たとえば、健康保険、乳幼児医療証、児童手当等に影響します。以下、個別に見ていきましょう。
*健康保険(国民健康保険)
:まず、健康保険ですが、国民健康保険は昔は不法滞在でも加入できました。しかし、不法滞在者でも加入できることへの批判の高まりを受け、厚生労働省が不法滞在者では加入できないことにして久しいのは周知のとおりです。この結果、過去の加入が不適法だったことになり、意図的に(国籍が無いと知りながら)加入していた場合には詐欺罪として刑事告発の可能性があり(生活保護の不正受給がありますね。それと法的に同じです。)、過失で(国籍が無いと知らず)加入していた場合でも、払ったお金につき、全額返金を請求されるおそれがあります(理論だけではなく、実際に返金を要求された事例があります。)。
*健康保険(国民健康保険以外)
:会社員等の方の被扶養者の保険が、不法滞在者をどう扱うかは、各々の保険機関毎に扱いが異なります。
*乳幼児医療証
:自治体側がどう判断するかによりますが、これも払ったお金につき、全額返金を請求されるおそれがあります。子どもの場合、健康保険+乳幼児医療証で、無料になるため、頻繁に病院に行くわけですが、過去全て返金となると数百万円になるおそれがあります。
*児童手当
:これも(国籍喪失=露国籍取得日以降)払ったお金につき、全額返金を請求されるおそれがあります。
*保育園の助成金その他の市区町村独自の助成金
:これも(国籍喪失=露国籍取得日以降)払ったお金につき、全額返金を請求されるおそれがあります。

=以上から、「カミングアウト」するのは、大変な負担になるおそれがありますが、以下に説明するように、逃げることは困難であり、逃げる(つまり、放置する)ほうが危険です。「カミングアウト」しなければ、返金請求されるおそれのある金額も年々増えて行きます。

○子どもが大きくなったらどうなるか。
この点、子どもが小さいうちは、こうしたことを親が気をつけて、「出入国しないようにしよう」とか「旅券の更新でもうまくやろう」などと考えるのかもしれません。しかし、子どもが大人になった後はどうされますか?いつまでも親がコントロールできるわけでもありません。子どもにしたって、こんなややこしい話、いつまでも覚えてられないでしょう。海外に留学だって行くでしょうし、外国人と交際することもあるでしょうし、海外出張の多い商社や海外の日系企業や外資系企業に就職もするでしょう。ロシアに長期滞在する子もいるかもしれません。そして、こうした子どもが20歳を過ぎても、状況は変わらないことに注意して下さい。つまり、依然として、日本国籍を偽装した「不法滞在者」のままなのです。最近のニュースで中国残留孤児で血縁を偽装した事件がよく摘発されていますが、それと同じ偽装日本国籍者なのです。

○子どもの子孫は?配偶者は?
このような子どもが、結婚したらどうなるでしょうか。もしも、子どもも外国人と国際結婚した場合、子どもは、日本国籍を偽装していますから、外国人側配偶者は、「日本人の配偶者等」の在留資格になりますし、その夫婦の間の子どもは、「偽装日本人」の子どもで、偽装が露見しなければ「形式上」、日本国籍を付与されてしまうでしょう。しかし、長年の人生において、人間というのは、いつも注意深く行動できるわけではありませんし、入管も外務省もパスポートセンターも在外公館も、今以上に厳しく調査する場合もあるでしょうから、いつか、事実が明るみになってばれてしまう日が来ることでしょう。そうなると、例えばですが、自分の子どもが国際結婚していた場合、その外国人妻や夫の在留資格は取消し、退去強制手続、子ども(自分からみれば「孫」)は親(自分からみれば「子」)も含め日本国籍のない単なる不法滞在者ということが明るみになり、しかも、この法理論の効果というのは、孫、孫の子、孫の孫、というふうに、末代まで続きます。「親亀の上の子亀」が全てひっくり返るようなイメージです。そうした場合に、子どもや孫やその配偶者達が、就職していて会社員だったらどうするのでしょうか。公務員だったらどうするのでしょうか。会社に知られれば、仕事をクビになる可能性があると思われますが、日本人としての証明を失うということは、戸籍は除籍、住民票(昔なら「外国人登録」)も消滅、日本旅券は剥奪、ということになるので、職場や家族等に知られる可能性が非常に高いと言えます。

○「不法滞在外国人」への政府の扱いは保証がない。
現在、「偽装日本人」であることが露見した場合、以下のような措置を取っています。たとえば、外国人が日本人を装って不法入国したケースで、最も、厳しい措置は、警察が逮捕し(日本旅券は没収)、検察は起訴して、裁判で懲役1年半前後、初犯なら執行猶予3年~5年程度にしたうえで、入管に引き渡し、それから強制送還にして、「国籍国」に帰します。
日露カップルのお子さんもこの場面にほとんど該当し、故意か過失かの差違だけです。なお、国籍喪失を知った後は故意になり、親の行為は不法入国の幇助の構成要件に該当するおそれがあります。ところで、こうした「不法滞在者」に対する手続が在留特別許可なのですが、在留特別許可は、あくまで退去強制が原則であり、在留特別許可は例外的に与えられるに過ぎない措置ということになっています。つまり、100%確実に許可されるという保障はありません。たとえば、過去10年の入管での在留特別許可の扱いをみると、ある時期に許可していた事例を、ある時期には不許可にするという事象が観察されます(無論、「個別の事情理論」を踏まえており、「個別の事情」を考慮にいれても明らかに判断規範を変えているとしか思われない事象があります。)。
このように、未来のある時期において、「偽装日本人」(日系1世)であることが露見した場合、日本政府がどう対応するか、保証はありません。日系人への扱いは、入管では案外軽いもので、飲酒運転等で退去強制になっている事例があります。
特に成人した後で、かつ、子どもが何か事件を起こして、前科持ちであるような場合、最悪の事態を想定すると、退去強制処分になってしまう場合もあり得ます。そして、「保証」が無いという意味は、こうした扱いは、今後の法改正や制度の運用の変更で10年後、20年後、30年後等に一体、どういう制度になるのか、想定しきれないことです。

○就職や学校に影響する。
また、仮に在留特別許可を得られたとしても、国籍喪失届を受理して、戸籍から除籍にした後、在留特別許可を得られるまでの間、しばらく時間がかかります。一般に、通常の違反ではない在留審査よりも時間はかかります。審査の期間には大きなばらつきがあり、1年~2年かかる場合もあります(逆に非常に短期間で済ませることのできたケースもあり、基礎事情と対応の仕方次第です。)。この間、子どもは、戸籍から除籍されているのに、在留資格のない不法滞在者だという扱いにされてしまいます。 警察に職務質問されれば、(成人している場合は)逮捕されることもあります。この期間中に、勤務先や学校から、あるいは、就職活動中等で、住民票の類の提出を求められたらどうするのでしょうか。あるいは、外資系企業ないし日本のメーカーや商社に勤務している場合で、海外出張を命じられたらどうするのでしょうか。不法滞在者の場合、日本から出国するのは、自由ですが、当然には戻って来れません。在留特別許可というのは、在留している場合のみだからです。もし、こうした子どもが、在留特別許可の審査中に出国しなければならなくなった場合、退去強制処分になることがあり、その場合、初回の退去強制処分では、5年再入国できなくなりますし、仮に出国命令の適用があった場合でも、最低1年再入国できなくなります(なお、よく誤解されていますが、出国命令は、1年後に入国できるとは限りません。)。そして再度入国するには、「在留資格認定証明書」で来ることになるのが通例ですが、普通の外国人と同じように審査には時間がかかります。職場や学校はどうするのでしょうか。
以上から、「日本国籍を喪失したことを一生隠そう。」と考えるのは、困難だし、適切でも賢明でもなく、最悪の選択だと思われます。本当の意味で、子どものためにならないのです。

○賢明な対応とは?
では、一番、賢明な対応というのは何でしょうか。そもそもなぜロシアの国籍をみな取るのでしょうか。それは、日本国籍しかない場合、ロシアへ渡航するには、査証が必要なこと、査証の期間制限があること、現地での医療保障の問題があること、等が理由です。子どものころは、ロシア国籍がないと、非常に困るのです。原発事故のときでも、ロシア国籍が無ければ、すぐに出国などできないわけです。ですので、上記の様々な事柄を全て承知のうえで、それでも敢えて、今からロシア国籍を取りたいという場合には、完璧に法律を遵守することです。すなわち、そもそも外国国籍を取得した子どもは、喪失の日(=外国国籍取得の日)から30日以内に、「在留資格取得許可申請」をするのが原則になっています。ここで喪失の日(=外国国籍取得の日)は、ロシア旅券を得た日ではなく、在日ロシア大使館の大使が署名した「ロシア国籍許可証明書」の日付けになりますので、旅券を得る日よりも遡ります。
一方、「在留資格取得許可申請」をするには、予め、国籍喪失届を市区町村に出し(必要に応じて、管轄の法務局の審査を経て)受理され、戸籍から除籍しなければなりません(なお、以前は外国人登録を行いましたが、現行法では、この時点では住民登録できません。)。それから次に、「在留資格取得許可申請」をするのが原則になっています。ところが、国籍喪失届を市区町村に出し(必要に応じて、管轄の法務局の審査を経て)、受理されるのには、時間がかかります。実際問題、在日ロシア大使館から、「ロシア国籍許可証明書」を得た時点で、「ロシア国籍許可証明書」に記載されている「ロシア国籍許可証明書」の発行日よりもだいぶ遅れているのに、法務局での審査で、2~3週間かそれ以上かかる事例があるので、「30日以内」に、「在留資格取得許可申請」をせよ、という入管法の法令の要求は、正直、かなり、厳しい要求なのです(いかに外国人の権利や立場が弱いか分かりますね。)。 ですので、ロシア大使館に国籍取得申請をする時点で、もう「国籍喪失届」、「在留資格取得許可申請」といった一連の準備をことごとく事前に行っておくのがよいでしょう。要領よく手際よく、時間に余裕のある、日露の国籍法や戸籍法、入管法等につき、かなりの法的知識と経験のある人が、対応してギリギリという感じです。こうした作業を期限内に行い、不法残留にならないように行うのは、かなり難しいのですが、仕事しながらそんなことはできないと思われる場合、実は(合法的な)抜け穴的な方法もあるので、経験・知識のある法律専門家に相談するのがよいでしょう(但し、私がここに書いたレベルの経験・知識のある法律家は、ほとんどおりませんが。)。
「在留資格取得許可申請」で許可されれば、子どもの「在留資格」は「日本人の配偶者等」の「等」に該当します。つまり「日本人の子」というカテゴリーです。

○不法滞在状態では、帰化はできません。
そして、こうして「日本人の配偶者等」の在留資格を取得許可された子どもは、その後、永住許可申請、さらに日本への帰化許可申請が考えられます。ちなみに、在留資格が無い状態(=不法滞在状態)では、帰化はできません。
その理由は、帰化申請は適法な在留状態であることが当然の前提で、不法滞在者という法律違反者に対し、いきなり帰化を許可することがあり得ないためです。これも私の個人の意見でなく、国籍の実務です。不法滞在者では住民登録できず、住民票もなく、外国人が不法に居住しているだけでは、「住所」とは認められないことも理由です。
ロシア国籍の未成年の子どもの日本への帰化の可否についても、私の事務所(あさひ東京総合法務事務所)では、調査済です。この場合、ロシア国籍がどうなるかの問題があります。日本の国籍法では、本来は、帰化して二重国籍にすることはできません。理由は、元国籍の放棄を条件に帰化許可しているためです。しかし、例外(重要)もありますので、二重国籍の可否は個別にご相談下さい(この点、国は二重国籍を認めない日本政府の立場以外、基本的には回答しませんので、御注意願います。今回の件で、もうおわかりになったはずですが、国や外国大使館に全てを任せてしまうというのは避けたほうがよいです。)。なお露国籍離脱する場合、この点、ロシアは男の子の場合、軍役義務がある点が気になるかもしれませんが、現状では、日本に在住している場合、軍役義務を履行していない男の子でもロシア国籍離脱可能とされています。

(出入国管理及び難民認定法)
第二十二条の二  日本の国籍を離脱した者又は出生その他の事由により前章に規定する上陸の手続を経ることなく本邦に在留することとなる外国人は、第二条の二第一項の規定にかかわらず、それぞれ日本の国籍を離脱した日又は出生その他当該事由が生じた日から六十日を限り、引き続き在留資格を有することなく本邦に在留することができる。
2  前項に規定する外国人で同項の期間をこえて本邦に在留しようとするものは、日本の国籍を離脱した日又は出生その他当該事由が生じた日から三十日以内に、法務省令で定めるところにより、法務大臣に対し在留資格の取得を申請しなければならない。

○不法残留または不法入国状態の場合
一方、既にロシアの国籍を取り、長年放置しているという人は、もう「在留資格取得許可申請」はできません。ところで、入管法の規定により、「在留資格取得許可申請」をしないで、在留できる期間は「60日間」までなのです。
60日を過ぎたらどうなるか。不法残留(不法滞在)になります。では、この子どもがいったん出国して、日本旅券を行使して戻ってきたらどうなるか。こちらは不法入国になります。したがって、お子さんは、不法残留か不法入国かのいずれかです。出入国していない子どもは少ないので、ほとんどが不法入国でしょう。子どもにそういうことをさせている両親は責任を問われかねないと思います(不法滞在の間接正犯のような意味合いで。)。

○「在留特別許可」を得た人の「永住許可」や「(日本への)帰化許可」
「在留特別許可」自体が、法律に違反した外国人として記録されるため、「在留特別許可」を得てしまった人の「永住許可」や「(日本への)帰化許可」は、そうでない人よりも、時間がかかる場合もありえます(これはやりかた次第ですが。)。できれば就職活動するころよりは先に済ませておきたいものです。このことからも、できれば、「在留特別許可」経由にしないようにしたいものです。
帰化許可された場合、戸籍には帰化許可と書かれてしまいます。生まれながらの日本人でありながら、こんな経緯になるというのが大変に不憫ではあります。兄弟姉妹で戸籍の記載が違ってしまったりします。ただ、帰化許可後、戸籍の外観上、帰化が分からないように戸籍技術的に工夫することも可能ですので、そのことを付言しておきます。

○「国籍喪失届」受理後に市区町村からもらう書類とは?
その後のことを考えると、一般には以下の書類をもらうとよいでしょう。
*国籍喪失届受理証明書
*国籍喪失届記載事項証明書
*戸籍謄本(子どもの除籍の記載のあるもの)
*住民票(子どもが除票となったもの。)
*出生届受理証明書(日本国籍喪失後ももらえるのが普通です。これが発行されないと、子どもの親子関係等の身分を証明する基本資料が無くなってしまいますので、実際上も発行する義務が日本政府に存すると解されます。ロシア国籍取得後も、日本政府の発行した出生届受理証明書を在日ロシア大使館で翻訳認証したものを、ロシアの国外旅券を発行するときに証印を裏面に押捺する等、ロシア側は、あたかもロシアの出生証明書かのように扱っています。)

○「在留特別許可」をいかにして得るか、「在留特別許可」を迅速に得る方法。
ある意味、これが一番重要ですが、文面が長くなりましたので、別の機会に書かせて頂きたいと思います。ご質問がある場合、当方までお問い合わせ下さい。

○国相手の訴訟について
 この問題につき、国相手に訴訟をするという考え方があります。それも一つの方法です。しかし、怒りの余り、そう口にするだけで、実際に訴訟しようという人はまずいません。
 理由ですが、現に目の前に国側の公定解釈と長年の行政実績があるわけです。そもそもこの問題はロシアだけの問題ではないのです。他の国籍との組み合わせでも類似の話はある。ところが国の考え方は長年、基本は変わっていないのです。これを変えるというなら、日露だけでなく、様々な国籍の戦後長年、行われてきた扱いの根幹に影響が出てしまいます。
 そして、こういう行政訴訟はリスクがあり、お金と時間をかけ、長期間かかって勝てる可能性が低い訴訟をどうこうするよりも目の前の子どもの色々なリスクのことを考えるしかないわけです。敗訴した場合、訴訟を理由に既に長期間放置していた子どもの法的状況が最悪の状況になりかねません。私なら訴訟はしません。
 ですから、訴訟をするということは選ばないのが通例です(訴訟しないほうがいいとか悪いとかではなく、実情を述べています。)。
 「自己の志望に該当しません」、「出生届にサインしただけ」・・・露大使館に出す同意書には「ロシア国籍を取得することにつき、反対しない」と書いてますね。「出生時に露国籍があると思っていた」・・・「ロシア国籍を取得することにつき、反対しない」ことには変わりはないです。「出生時に露国籍を取得しないという法律を知らない場合には許される」??それが正しいなら、露で出生した日露のお子さんが国籍留保期間内に日本国籍を留保しないと、日本国籍は消えますが(消えたケースが実際にあります。)、そのことを知らない場合には、消えないのでしょうか(そんなわけないですね。)。・・・それらの主張が正しいかどうかは、誰が判断するか。最後は裁判官ですが、認容される保証がありません。弁護士に相談すると「お客様のいうとおり。国が間違っている。」(ロシア語の知識も必要である日露の国籍法に通じたうえでの発言とは思えませんが。※一般の弁護士の知識レベルを知っているため。日露国籍法や戸籍法、入管法、旅券法は受験試験科目ではないうえ、普段扱っていません。)と訴訟を勧める場合がありますが、それは訴訟が仕事だからであって、ある意味当たり前です。お金さえ払えば、訴訟は可能です。
 誰もが自分に都合のいいように考えます。確かに、私もそういう「抗弁」はないかと色々考えました。抗弁できるものはないかと。ネットに書かれてあるような「国籍を喪失していないとの抗弁(反論)の解釈」は私は昔、色々考えましたので、当時全て検討済です。しかし、結局、「自己の主張」です。一時的に(あるいは、短期的・中期的に)、属人的に(担当官によって見逃したり、大丈夫と言う場合があります。)、それで言い逃れできても、長期的な子どもたちのリスクは何も変わらないのです。それが結論でした。仮に訴訟を勧める弁護士がいるとしたら、それが本当に子どものために勧めているのか、考える必要があります。法廷に傍聴に来たマスコミ等に出てしまう可能性もありますし。重大な問題なので、高裁で終わるとは思われず、最高裁で勝訴になったら大変なことで、全国新聞の一面記事、テレビでもニュース扱いでしょう。
 確かにヒドい国籍法です。親の無知で子どもの国籍が消えるんですから。「立法論」としては、親の行動では子どもの日本国籍は消えないようにするべきかもしれません。憲法学の本など100冊以上持っていますが、憲法的な規範からすれば、話にならない(ほどヒドい)ですね。ですが、国籍法がそういう恐ろしいものだということは、戦後、法律学の世界では膨大な文献が摘み重なっており、一朝一夕に出来上がったものでないのです。つまり「昔から」です。世間一般の行政書士や弁護士等と違って、前からそれを知っていたので、一番最初に日露の子どもの国籍の問題に触れたときは、まだ誰もネットで問題視してなかったころでしたが、喪失する先例の類型に該当することは(誰に聞くまでもなく)すぐに分かったため、直感的に冷やっとしたものです。それで、ある子どもの件につき、その子については、全く法に違反せず、不法滞在にもならないように対応できた経緯があります。また、ある子どもの件については、日本で出生したが、100%合法的かつ国籍喪失せずに重国籍にできたこともあります。訴訟するだけなら誰にでもできることではないですか。訴状出して書類をやりとりするだけです。本当の法律家っていうのは、問題になる前に解決するものではないですか。ところが、当時は誰にその話をしても、(一部の方を除き)真剣に聞いてくれませんでした。「生まれながら重国籍でしょ。信じられない。まさか。」というお決まりの反応。それからはしばらくは言うのをやめました。医師もそうなのですが、病気になる前に色々申し上げても真剣には聞いてくれないのがよくある話です。
 遠い将来、誰かが訴訟するかもしれません。万が一原告勝訴になった場合(※判決には射程範囲というのがあり、個別事例に適用されても、一般的にどの範囲まで効力が及ぶかは別論です。)、いったん国籍喪失をされた子どもたちの日本国籍が復活するかもしれません。子どもたちの日本国籍が復活するなら、それはそれでいいではないですか。しかし、単なる可能性だけで現状放置はできません。現状、不法滞在では話にならない。犯罪の「構成要件該当性」があるんですから。今やるしかない。そう考える方が多いのです。
 それから旅券の発給を拒否されたら訴訟をするんでしょうか。訴訟というのは、数か月で終わるものではないです。最高裁まで行くと何年かかりますか。その間、日本旅券はどうするんでしょうか。それなら早く日本国籍を取り直したほうが得策なわけです(子どもの場合は早い。)。お怒りごもっともですが、怒りのエネルギーは、別のことに使ったほうがいいと考える方が普通のようです。

○まとめ
以上、みてきたように、国籍というのは重大な影響を与えるものであると共に、簡単に喪失されるものです。
外国人として生活する場合でも、住民登録で「通称」を登録し、日本人だったころの漢字の氏名をそのまま使い、健康保険、年金、銀行、学校等の様々な場面で、元の氏名を使い続けることは可能です。乳幼児医療証や児童手当も(中長期滞在者として認められた後は)使って構わないのが普通です。
勇気をもって決断するべきだし、いつかやらなければならないことですから、やるなら早くしたほうが子どものためになると思います。いつかまた日本国籍に戻れるよう、学校や就職や結婚に影響が出ないよう、計画的に統制できる方法でやるべきです。

○ロシアの国籍法が改正されれば、子どもは救済されるか。
最近、ロシアの国籍法が改正されれば、子どもは救済されるかもしれないと信じている方々が一部におられる模様です。しかし、法律学を専門的に学んだことのある人の間ではそういう発想は出て来ないのです。なぜなら一般に法律の世界は「遡及適用の禁止」がなされます。未来は変わっても、過去は変わりません。ロシアの国籍法が改正されたところで、過去の出来事につき、「日本国籍が喪失しなかったことになる」とは全く考えられません。ウィキペディア等でも、「法の不遡及」という題で解説がありますので、ご覧下さい。

○ロシア国籍放棄を選ぶ?
 近時、日本国籍喪失はもはや隠せないとの判断により、「ロシア国籍取得を無かったことにしよう。」という判断で、ロシア側に対し、ロシア国籍放棄をされるケースがあります。それが大丈夫な(?)理由の一つとして信じられているのが、「出入国履歴はばれないし、長期間保存もしないので、大丈夫、とロシア人のアドヴァカート(法律家)が言っていた。」という話だそうです。
 しかし、これは「大いに早まった判断」ではないでしょうか。まず、「出入国履歴はばれないし、長期間保存もしない」というのは誤りです。そもそもロシア人のアドヴァカートは日本法の専門ではないし、日本法の訓練も受けていないのですが、法務省の出入国記録のことを指しているのであれば、長期間保存されます。1970年以降のものでも保管あるほどです。
 次に「大いに早まった判断」というのは、法的には日本で出生した日露お子さんの在日露大使館での露国籍取得時点で日本国籍は通例、自動喪失していますから、その後、露国籍を放棄した場合、いわゆる「遡及効」ではなく、「将来効」だと解釈するのが自然であり、「無国籍」になる、が法理論的帰結です。この点、露国籍を放棄があたかも「遡及効」があるかのように思っておられる方もおられますが、仮に法的に遡及効がある場合、「ロシア国内への出入国で露旅券を提示し、ロシア人であるがゆえに、ビザ無しで、かつ、外国人としてのレギストラーツィヤ(到着通知)もしないまま露で滞在していたのはいかなる法的根拠に拠るのか。」とか、「露で児童手当をもらった際に、露国民であることを理由としてもらったお金はいかなる法的根拠に拠るのか。」、「(子どもなので、今はないにせよ、たとえば)露国民として選挙権行使した投票はどうなるのか。」、等々、露国民であることに付随して露国内で生じる権利行使が法的根拠に基づかなくなります。
 そのうえ、この方式だと重国籍にすることも不可能になるわけで、今、日本は戦争も新たな原発事故もありませんが、この先、国際情勢は、どうなるかもわからないにもかかわらず、「早まった判断」としか思えません。
 確かに徹底した「隠蔽工作」をすれば「事実上」ばれない場合はありうるかもしれません。しかし、そもそも在留資格なしで、無国籍状態で在留していること自体が不法滞在です。正直、これが本当に「子どものためになる行為」なのでしょうか。
 「それではどうすればいいのですか?」とか、「このページに書いてある方法以外の方法はないのですか。」とか「法務局職員にこんなことを言われたが、何かいい方法はないですか。」とか聞かれる場合があります。そもそも一般の法務局職員のこの問題への知識レベルは極めて限定的であり(法務局全体からすればあくまで少数派マイノリティの問題のため)、私のサイトをご覧頂いて勉強して頂いている模様なのですが(※日本政府の公的文書や文献でこのページ以上に詳細なものはないです。)、それはさておき、答えはこのページを熟読頂ければ、概ねお分かり頂けますが、最後は個別の事情と価値判断になりますから、万人がこうすればいいというのは無いともいえます。なお、不法滞在市民扱いされたくない、その記録を残したくないという方もおられます。私が扱う事例では、全員が不法滞在扱いなわけではありません。結果的に不法滞在扱いされずに済む事例もありますが、何をどこまでやるのかとか、何を優先させるのかによっても変わると思われ、その時点でのお子様の状況にもよりますし、ご家庭の事情によっても左右されると思われます。但し、いったん喪失した国籍は戻ってはきませんし、こういう国籍喪失の事案では日本国籍復活には帰化申請しかありません。
 最近はこのページをご覧頂いたある会社の顧問弁護士の方から当方をお客様に推薦頂いたことがありました。やはり圧倒的に詳しいので、きちんとしたプロがみれば分かるんだなと思った次第です。

○最後に
以上、全部の手続をご自分でできるかどうか、と時々聞かれます。
まず、ロシア大使館等の関係機関が皆さんにどういうふうに応じたのか、どうしてこんなことになったのか、いまさら行政機関の言うがままに任せて、国籍や出入国に関わる行政機関を信用できるのか、思い出して頂ければと思います。事前に「こうなる」というアナウンスはありましたでしょうか?何も無かったのではないですか。法務省のホームページに何と書いてありますでしょうか。今回のことは書いていないですね。
国や行政に「任せる」というのは、こういう結果を招くのではないでしょうか。そして、上記に書いたことを読んで、初めて「状況が分かった」という方が多いはずです(最近はこのサイトの内容は、他の掲示板やブログ等に転載されていますが、ネット上に最初にきちんと書いたのは私です。)。
ということは、言われなければ、ずっと分からないまま、数年、数十年経って、問題がもっと深刻化してから分かる問題だったということです。今回の問題は、並みのレベルの法律家でも、法務局職員でも、分かりません。
ですが、私は、今回の問題が表面化する以前から、「こういうことだろう」と思っていました。それは入管業務と国籍業務の専門家として、過去数十年の戦後の日本の国籍実務を研究したことがあり、ロシアのケースではないのですが、別の国籍の事例で類似の問題が過去にあったことを知っていたこと、及び、諸般の事情でロシアの案件を詳しく研究する機会があったためです。
「コロンブスの卵」という言葉がありますが、言われて初めて気づく時点で、失敗されており、もうこの問題はご自分では出来ないという意味ではないでしょうか。
ここに全てのことを書いたわけではないので(キリがありませんので。)、少なくとも相談くらいはされたほうがよいのではないでしょうか。実際、できる限り迅速かつ適切に措置して欲しいということで、ご依頼を頂いています。
相談例としては、日本旅券を取り上げられたとか、日本旅券の発給を拒否された、子どもを海外の日本人学校に参加させようとしたら日本人ではないと言われて現地の日本大使館に拒否された、「30日以内」までに「在留資格取得許可申請」が間に合わなかった、友人から今回の件を聞いてビックリしたが国籍の有無を知りたい、等があります。

より詳しく知りたい方はこちら

以下は、上記の内容をロシア人にロシア語に翻訳頂いた要約です。※翻訳は難しいものなので、ニュアンス等が異なっている場合があります。ご了承下さい。

ДВОЙНОЕ ГРАЖДАНСТВО (Россия, Япония)

Вопрос о двойном гражданстве, как таковом, ранее нигде и никем подробно не описывался, что породило множество проблем и недоразумений среди пар, состоящих в международном браке (Россия, Япония). Поэтому этим вопросом было решено заняться впервые специалистами адвокатского бюро "Асахи Токио" в Токио во главе с мистером Когава Минэмицу высококвалифицированный специалист по имиграционным вопросам. и международному законодательству в сфере защиты прав человека.. (звания, регалии).
Предлагаем вникнуть в некоторые нюансы так называемого двойного гражданства вместе.

1. Роды в России или в Японии?
Рано или поздно перед семейной парой встаёт выбор: где рожать? И соответственно: гражданство какой страны принять?
Если Вы при постоянном проживании в Японии решаете рожать в России, то Ваш будущий малыш получит гражданство РФ по праву рождения. В этом случае Вы имеете еще и право по возвращении в Японию, сделав визу малышу, подать документы на японское гражданство и получить второе гражданство на законных основаниях. Российское гражданство получается на основании:
- один из родителей является гражданином России;
- рождения на территории РФ.
Японское приобретается так же на основании того, что один из родителей - японский подданный и последующей подачи документов в соответствующие административные органы Японии.
Однако, если ребенок от смешанного брака рождается на территории Японии, то это вовсе не означает двойного гражданства. Посольство РФ в Японии по заявлению родителей легко даст Вам российское гражданство, тем не менее помните, что по японскому законодательству, как только Ваш ребенок вступит в российское гражданство, японское, если таковое имелось, он теряет автоматически без какого-либо уведомления от японской стороны.
В свою очередь, если Вы вписываете ребенка, имеющего японское гражданство, к себе в заграничный паспорт, то ребенок так же теряет японское гражданство. Процедуру по вписыванию в паспорт одного из родителей проводят только по отношению к гражданам РФ, т.е. уже имеющим российское гражданство.
Будьте осторожны, решаясь на те или иные действия без профессиональной консультации, так как последствия от неправильных решений могут быть без преувеличений плачевными.

2. Недоразумения и ошибки ввиду различия в законодательствах России и Японии.
Никто не застрахован от столкновений с правовой некомпетентностью персонала при обращении в государственные учреждения разных уровней. Дабы несколько прояснить ситуацию, пожалуй, стоит обратиться к наиболее достоверным источникам, таким как Семейный Кодекс Японии, в котором существует так называемый "Национальный Свод Законов о Гражданстве по рождению". Где четко прописано в отношении России о двойном гражданстве, что если ребенок от смешанного брака родился в России, то он считается россиянином, т.е. японское гражданство он по праву рождения не получает, только по предоставлении и подаче соответствующих документов в административные органы Японии. И, если ребенок, рожденный в Японии, вступил в гражданство РФ, то японское гражданство для него теряется (статья.11, раздел 1).
Из-за неточностей, несостыковок в российском и японском законодательствах возникают различного рода недоразумения, когда родители в Посольстве РФ в Японии получают информацию, противоречащую японскому законодательству. Хотя совсем недавно на доске объявлений появилась информация, предупреждающая о потере японского гражданства.
К слову, многие всерьез считают, что если они скроют сведения об имеющемся у их детей российском гражданстве, то японская сторона об этом не узнает до совершеннолетия, а между тем, японское гражданство уже утеряно, что выясняется родителями случайно, например, при смене японского паспорта.
Самым ужасным является тот факт, что вся информация распространяется среди русско-японских пар посредством "цыганской почты", то есть из уст в уста через слухи, сплетни, порой даже ничем не подтвержденные , в следствие чего возникают новые споры и еще больше вопросов по поводу двойного гражданства.
Важно также знать, у каждой семьи складывается своя собственная уникальная ситуация, которую необходимо рассматривать и разбирать индивидуально, дабы исключить ошибки и решить все вопросы.

3. Факты о двойном гражданстве.
Только владея знаниями о действующих законодательных базах России и Японии, можно с уверенностью принимать те или иные решения. Например, если исходить из старого Закона о гражданстве, выпущенном в 1991 г., Вы могли вписать своего ребенка в свой заграничный паспорт, но по новому Закону о гражданстве от 2002 г. с учетом японского законодательства, это является основанием для лишения Вашего ребенка японского гражданства. Не стоит этому удивляться, так как вписанным в заграничный паспорт родителя может быть только несовершеннолетний гражданин России.
Интересно, что сотрудники ФМС России, Посольство России в Японии сами как бы подбивают своих граждан сделать своим детям российское гражданство, не заботясь о последствиях, предлагая скрываться от японской стороны до достижения совершеннолетия. Такой подход мы считаем не только не профессиональным, но и не законным. Зато это воспринимается как должное российскими гражданами, отсюда - слухи, недомолвки, паника при "неожиданной" потере японского гражданства и все вытекающие проблемы.
Конечно же, это сугубо Ваше дело, действовать ли по советам российского Посольства или нет, но к чему точно следует прислушаться, так это к японским законам, которые, кстати, не менялись в отношении гражданства, когда как Посольство России выдает каждый день противоречивые сведения.
А между тем, незнание японских законов не освобождает Вас от ответственности.
Частые вопросы возникают также по поводу изменений, внесенных в Закон о гражданстве РФ. Здесь действительно кое-что поменялось. Например, если раньше Вы подавали заявление на получение российского гражданства без согласия второго родителя, то новый Закон гласит, что непременным условием для вступления в российское гражданство является письменное согласие второго родителя. Это, видимо, сделано в предупреждение гражданам, желающим иметь так называемое двойное гражданство. Подписывая согласие, Вы понимаете, что японское гражданство теряется.
* Повторимся, двойное гражданство возможно лишь в случае рождения ребенка на территории РФ по праву рождения, и получения японского гражданства в Японии.

4. Чем грозит сокрытие российского гражданства?
Волнующий вопрос для всех родителей, кто все-таки решился на скрытое двойное гражданство.
Это Ваше "право", однако помните, что это таит в себе опасность.
МИД, Министерство Юстиции, Миграционные службы, паспортные столы России и Японии занимаются в том числе и выявлением лиц с двойным гражданством. Как это происходит?
Дело в том, что ввиду отсутствия правовых норм и регулирования в отношении двойного гражданства, возникает двойной учет одного и того же лица, как граждан двух разных стран. Таким образом, основное выявление таких лиц происходит при прохождении иммиграционного контроля на границах обеих стран и при смене японского паспорта.
Ни в коем случае не скрывайте сведения о наличии российского гражданства! Не прячьте российский или японский паспорта от работников таможни на границе! Умышленное сокрытие карается вплоть до уголовного наказания и последующей депортации. Также, при оформлении японского паспорта в графе об ином имеющемся гражданстве многие заведомо лгут, отвечая "нет", что относится к серьезному уголовно наказуемому преступлению в Японии.
Своими, казалось бы, благими намерениями Вы можете поставить крест на своей жизни и, более того, на жизни своих детей. При обнаружении российского гражданства, японское гражданство уже давно утеряно, а дети автоматически становятся "нелегалами", и соответственно, с точки зрения японского законодательства, преступниками. Ведь иностранцы подлежат регистрации и получению разрешения на пребывание, чего у "псевдо японцев", конечно же не имеется.
Важно знать, даже если проблема нелегального пребывания иностранца на территории Японии разрешится со временем положительно, то такое имевшее место быть событие останется в истории семьи навсегда, и может прямо и негативно отразиться на взрослой жизни Вашего ребенка и будущих поколений. Это печально, но факт.
Когда Ваши дети достигнут совершеннолетия, проживая благодаря Вашим стараниям с сокрытым российским гражданством, то риск необратимых последствий возрастает до предела.
Допустим, Вам удавалось каким-то образом менять детские паспорта, без проблем проходить иммиграционный контроль, но после совершеннолетия ребенок будет принимать все решения сам. Он может пожелать уехать учиться/жить в другую страну/Россию, связать свою жизнь с иностранцем, строить карьеру в иностранной компании, пойти учиться в престижный университет и так далее. И всё это будет происходить под маской японского подданного, а по своей сути, нелегального иммигранта.
Если Вас не выявили до совершеннолетия, это еще не значит, что можно вздохнуть свободно, это лишь некая отсрочка, так как данное преступление не имеет срока давности. Еще раз повторимся, последствия будут неприятными для всех: невозможность устроиться на престижную работу не только Вашему ребенку, но и его детям, либо увольнение с работы, арест, судебные преследования, обвинительные акты, депортация... Причем, попасться Вы можете на любой мелочи, например, банальном ДТП.
Призываем Вас не доводить до крайности, не допускайте нарушения законодательства Японии, если Вы всерьез связываете свою жизнь и жизнь своих детей с этой страной.

5. Итак, в заключение, как лучше действовать?
Этот вопрос задает себе каждая пара, живущая в смешанном браке. В первую очередь, необходимо определиться, какое гражданство Вам важнее: российское или японское? Какие Вы цели преследуете? Свободно ездить в Россию на любой срок без визы? Или же делать визу в упрощенном порядке на 90 дней? Или Вам проще делать ребенку визу в Японию? При участившихся ЧС в Японии легко ли Вам уехать с ребенком на родину?
И только хорошо все взвесив, можно смело подавать заявление на российское гражданство, но помните, что в течение 30 дней с даты подачи заявления на иностранное гражданство, либо приобретение вида на жительство Вы должны уведомить об этом японскую сторону. После чего в день получения российского гражданства японское гражданство упраздняется, и Вам следует незамедлительно подать документы на специальное разрешение на пребывание иностранца в Японии и регистрацию.
Знайте, что несвоевременное обращение в административные органы по месту жительства, равно как и жизнь под маской японского подданного, может сильно влиять на получение/ оплату таких услуг, как: медицинское страхование; выплаты детских пособий; детская вакцинация и др. Это влечет за собой огромные непредвиденные расходы. Оговоримся, что в случае обнаружения двойного гражданства пользование этими услугами за истекший период будет признано не законным, а следовательно, будет требовать возмещения убытков, понесенных Японским государством.
При грамотной юридической поддержке можно будет избежать многих ошибок, а также, получить помощь в оформлении вида на жительство, специального разрешения на пребывание. При этом в административных органах будут исключены иностранные граждане и сделан переучет.
Действовать важно незамедлительно, поэтапно, не бросаясь из крайности в крайность.

Если Вы не знаете всех тонкостей российского и японского законодательств, не представляете, с чего начать, то всеми интересующими вопросами с удовольствием займемся мы. Проконсультируем и окажем профессиональную юридическую поддержку.
Имейте в виду, чем честнее Вы будете перед законом, тем проще будет Ваша жизнь и жизнь Ваших детей.


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